子供や初心者ピアノレッスン【キーボード】で習ってもいいですか？【ピアノ】【電子ピアノ】との違い

子供や初心者ピアノレッスン【キーボード】で習っていいですか？【ピアノ】【電子ピアノ】との違い。

こんにちは。横浜市泉区　相鉄線いずみ中央駅近く

ピアノ教室の主宰、講師の神保麻紀です。

１０月に入りようやく秋らしい気候になりました。食欲の秋、読書の秋、芸術の秋‥皆さまはどれでしょうか？

私は食欲＞芸術‥といったところでしょうか。

さてこのテーマ、いつか書こうとずっと思っておりました。

ご入会される生徒さんの保護者の方によく質問されます。

今回はキーボードについては一般的によく言う伝統的なお子様のクラシックピアノレッスンで上達を求めてる方に参考になればと思い書いています。

私の考えで申し上げるとその一般的なピアノレッスンでキーボードは

『初めの頃はOKです！』

……が、

「レッスン始めて半年くらいまでには電子ピアノか本物のピアノを用意してくださいね。（ご検討も含む）早い方がいいです。」

と、このようにお伝えしています。

するとかなりの割合で「えっ…」と絶句というか、驚かれてしまうのですが長年レッスンをしてきて実際弾くのに苦労するお子さんを見ているのです。

※アップライトピアノはどんなものかわからない方が結構いらっしゃるので「アップライト＝本物」と表記しています。

（CASIOの光るキーボード　６１鍵盤　amazonより画像お借りしました）

置くスペースの確保が大変や、金銭的なご事情、知り合いから譲り受けたから勿体無いなどの声を聞きます。

習いたい方の中には楽しく気楽に、ある程度楽譜が解れば良い、またはお子さまの年齢や特性など踏まえてそれぞれ目的、目標や価値観も様々です。

その他多いご意見が「いつまで続くかわからないから～」「すぐ飽きて辞めちゃうかもしれないし」です。

そうですよね〜先のことなんて誰も分かりません。

確かに電子ピアノだと最低でも１０万円くらいしますし、国内メーカーの新品アップライトピアノは６０万円前後からです。すぐやめちゃったら邪魔な置物になりますものね。お気持ちよく分かります。

都心部などは住宅事情もあり、生徒さんのほとんどが電子ピアノという教室も多いでしょう。今は電子ピアノの性能、タッチも良くなり１０万円位のでも使えますし、１０万円代後半のものなら結構良い品です。

 

「先生、メーカーからマージン貰ってるんじゃないの？」なんて思っている方、はい、手を挙げて！（笑）

実はですね、ここだけの話（ひそひそ）…いや、大声で言いたい！「うちは一切出ないんです！」（泣）

この不景気な世の中、楽器店に紹介しても何もないです。（２５年くらい前はCD１枚くらいの購入券はあったかも）

それでも私が電子ピアノまたは本物のピアノの購入を勧める理由とは⁈

それはキーボードとピアノ（電子ピアノ含む）は全くの別物だからです。

 

構造が全く別物です。白と黒の鍵盤があれば、ドレミ～と音の並びが同じだからってピアノと同じではないんです。鍵盤一つ一つの幅が本物のピアノと違う場合もあります。

 

キーボードは軽い鍵盤で力を入れなくても誰もが同じ大きさの音がでます。押し込む深さもピアノに比べて浅いです。幅が小さい鍵盤で練習していたらレッスンにきて戸惑います。

指で強弱をコントロールすることはほぼ不可能ですしピアノとは音の出し方が違います。レッスンでは手の形は丸くね！などと指導します。逆にキーボードは手をしっかり立てると弾きにくいです。ペタペタと押し込む感じの方が弾きやすかったりします。

しかもキーボードは鍵盤少ないのがほとんど。

ピアノの鍵盤が８８鍵に対し、キーボードは４９鍵、６１鍵などです。４９鍵だとすぐに足りなくなります。キーボードスタンドと椅子があればいい方で、低いテーブルに置いて正座して練習してる、ということもありました。レッスンでお伝えしてる正しい椅子の座り方や姿勢などもお家では役に立たないのね…とがっかりした記憶があります。

　　　　　　　　　　　ローランドの肩掛けキーボード４９鍵（私物）

 

「電子ピアノあります‥‥このくらい大きいの‥‥」と両手を広げられる方がいらっしゃいますが、それはキーボードだなと私は判断しております。そうですよね、キーボードと電子ピアノの違い、分かりにくいですよね。（頷く）

 

どんな習い事やスポーツでも道具がないと上達するのは難しいと思います。ピアノも同じです。たまにピアノ無くても良いですか？とご質問あります（汗）

ピアノレッスンは大体一週間に１回　３０～４０分程度がほとんどだと思います。そうなるとどうしてもお家での反復練習が必須です。ピアノは手指の動かすために筋力も必要です。キーボードだと筋力って付かないのです。

長年ピアノを教えていると、最初はキーボードでもよく弾いていたお子さんもある程度まで来ると停滞することがありました。教材に対し鍵盤数が足りないこともありますし、小さい手で筋力が付かないまま曲のレベルも上がっているので教室に来てピアノの鍵盤は重くてしんどいのです。

付き添って来る保護者さまにはその辺りがよく分かってらっしゃるのですが、そうでない方にはお手紙やメール、電話でお伝えしています。しかしあまりにも何度も申し上げるのも気が引けることも…

でもそのうちに～とズルズルしているともちろん学年も上がってきます。

上手になるまで様子をみてて高学年になってやっと購入したら段々塾や、部活動などで忙しくなってきて退会されることもあります。

きちんとレッスンを受けて上達したいならとにかく早目がおすすめです。

　　　　　　　　　デジタルピアノのある風景　ローランドのWebサイトより

 

例えば１２万円の電子ピアノ。月々１万円を１年貯金すれば買えます。

その他、通っているとレッスン料や教本代、発表会参加費などかかりますが、

良いピアノで１０年続けて習い、音楽の道で元を取らなくても、小学校教師、幼稚園教諭、保育士など資格を取るのにピアノが必須の職業もありますし、なんといっても演奏技術や教養が身につくと考えればお高いものではないかと思います。ご兄弟姉妹もいればもっとお得になりますね。

ピアノは贅沢品だ！といまだに仰る方もたま～にいらっしゃいますが、多分昭和のイメージが染みついているのかと。今は令和時代ですよ。フリマアプリもネットオークションもあるんです。

置くスペースはたたみ一畳分あれば大丈夫です。

本物のピアノや電子ピアノがあるお家は、どうしたらお子さんが続けられるか声かけなど工夫されている方も多く、よく相談もしてくださり、一緒にピアノを楽しんでる印象があります。

最後に次のような例もあります。

私の教室にはキーボードとタッチが似ている電子オルガン（ローランドミュージックアトリエAT-１００）もあります。

小学校一年生（入会当時）の生徒さん、保護者さまがご事情とどのようなレッスンをご希望なのか入会時にお話くださり、電子オルガンでレッスンをしています。一年近くレッスンに来る時に弾くだけですが、そのうちコードネームで弾くこともやってみようかなと思っています。

伝統的なクラシックレッスンが全てではない、と考え方を変えないと時代も変わっているのだと改めて思っている今日この頃です。

ご入会前、ご入会後なんでもご相談いただけたら幸いです。

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